交通事故の被害者側に特化した札幌の法律事務所

桝田・丹羽法律事務所

自研センターでの研修

2018/08/27

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自研センター(千葉県市川市)にて、自動車の構造、事故態様、自動車の修理についての研修が弁護士向けに2日間のコースで実施されており、その研修に参加して参りました。
 
実車を使用して、自動車の構造について、改めて、詳細に説明を受けて、本研修の最大の特徴と思われる実際の衝突実験を目の前で見て参りました。
 
衝突実験は、停止中の車両に、時速35㎞で走行してきた車両が衝突するというもので、かなりの衝突音と、エアバックが開く瞬間を見ることができました。
 
車両の損傷状況についても、事故直後の状況を確認することができ、貴重な体験をすることができました。
 
車両の修理についても、フレーム修正機による修正から、外板パネルの板金、補修、塗装の作業を実際に目の前で見ることができ、非常に参考になりました。
 
修理費の見積もりを見ることは多いのですが、実際の修理作業を目にすることは少ないため、こちらについても非常に貴重な体験となりました。
 
今後の交渉に生きると思われる研修となりました。
 
常々認識していますが、弁護士は一生研鑽を続けて、常に知識をブラッシュアップする必要があることを再認識させられました。
 
今後も交通事故に関係する研修に積極的に参加して、研鑽を続けていきたいと考えております。
 
弁護士 丹羽 錬

物損についての慰謝料について

2018/02/01

CIMG2260.JPGのサムネール画像のサムネール画像のサムネール画像最近、事故前から身体障害をお持ちであった被害者の方が、交通事故により大切に使用していた車椅子を損壊されていまい、大変苦労されたとのことで、「物損に関連する慰謝料はやはり認められないのでしょうか」との相談を受けました。
 
交通事故により、車両や積載物等の物に損傷が発生することがあります。
このような場合、損傷部分の修理費用等の損害賠償請求は通常認められますが、物損に関連する慰謝料は認められない、というのが実務における原則的な取扱いになっています。
 
民法710条は、「他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない」と規定しており、財産権侵害の場合にも、慰謝料を請求し得るとされています。
 
ただ、実務上は、物損に関連する慰謝料は「原則として、認められない」という考え方のもと、「特段の事情」が認められる場合を除いて、物損に関連する慰謝料の請求は認められていないのが現状です。

「特段の事情」として、以下の例が挙げられています(平成20年赤本講演録浅岡千賀子裁判官執筆部分)。
 
①被害物件が被害者にとって特別の主観的・精神的価値を有し(ただし、そのような主観的・精神的価値を有することが社会通念上相当と認められることを要する。)、単に財産的損害の賠償を認めただけでは償い得ないほど甚大な精神的苦痛を被った場合
 
②加害行為が著しく反社会的、あるいは害意を伴うなどのため、財産に対する金銭賠償だけでは被害者の著しい苦痛が慰謝されないような場合。
 
以下のとおり、過去の裁判例上、被害物件が建物、墓石、ペットに関して、決して高額ではないですが、物損に対する慰謝料が認められています。 
 
店舗兼居宅 金30万円(大阪地判平元・4・14)
家屋    金50万円(岡山地判平8・9・19)
墓石    金10万円(大阪地判平12・10・12)
愛犬    金5万円(東京高判平16・2・26)
愛犬    金20万円(名古屋高判平20・9・30)
 
冒頭のご相談者の方には、上記の基本的な考え方をご説明させていただき、相談は終了となったのですが、大切にしていた車椅子という特殊事情があったため、かなり悩ましいケースでした。
 
裁判所が厳しい立場を採用しているため、物損に対する慰謝料を請求することは原則的には難しいのですが、「物損に関連する慰謝料は認められない」と直ちに諦めるのではなく、個別事案ごとに、前述した「特段の事情」について十分に検討することが重要です。
 
物損に関する慰謝料について、ご懸念がある場合はお気軽にご相談下さい。
 
弁護士 桝田泰司

早期に症状固定の診断を受けてしまった事案について

2018/01/09

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沢山の交通事故事案を取り扱っていますと、あまりないケースですが、被害者の方が症状を強く訴えているにも関わらず、医師が短期間で症状固定の診断する事案を目にすることがあります。
 
最近もそういった方がご相談にいらっしゃいました。
 
その事案は、修理費が30万円を超える程度の追突事故でした。
被害者の方は、頚部痛、上肢の痺れ等の症状を医師に強く訴えているにも関わらず、医師が約2ヶ月で症状固定の診断をしていました。
大変お困りになって、治療を続けたいとのことでご相談にいらっしゃいました。
 
正直、医師が治療の必要がないと診断しているため、弁護士としても非常にやりにくいケースです。
 
実際に、その医師に話を伺いましたが、十分に了解できる明瞭な説明はなく、「自賠責での治療は終了」の一点張りで、協力を得ることは出来ませんでした。
 
しかし、事故態様、症状、被害者の方のご年齢からして、2ヶ月の通院期間はあまりにも短すぎましたので、加害者の保険会社と交渉して、他院に転院して通院を継続することを認めてもらいました。
 
もっとも、転院した他院でも3ヶ月程度で、症状固定と診断されてしまいました。
加害者の保険会社と交渉しましたが、流石にそれ以上の通院の継続の了承は取れませんでした。
 
それで、被害者の方と十分に協議して、争いにはなるものの、自己負担で更に他院に通院して、最終的に治療費については、加害者の保険会社に請求してみることとしました。
この場合、最終的に自己負担した治療費を相手方保険会社が確実に支払うかは分からないということになりますが、その点についても十分に説明をして、ご理解頂きました。
 
後遺障害については、更に転院した病院で後遺障害診断書を最後に書いてもらえれば、その後遺障害診断書で申請することと致しました。
 
被害者ご本人は、症状が根強く継続しており、治療を受けることで多少なりとも改善する状況が続いていましたので、最終的に事故から1年半ほど通院されて、その時点で症状固定の診断を受けることとなりました。
転院した先の病院の医師が後遺障害診断書を作成して下さるとのことでしたので、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、自賠責保険会社に後遺障害の被害者請求を致しました。
 
そうしたところ、最終的に後遺障害等級14級9号の認定を受けることができました。
 
この事案は、最初の病院の医師の判断の時点で、諦めてしまっていたら、後遺障害の認定を得ることはできませんでした。
また、2番目の病院の症状固定時に後遺障害の申請をしていても、恐らく認定にはなっていなかったと予想されます。現状、後遺障害認定を行っている損害保険料率算出機構では、通院期間が6ヶ月に満たない場合には、認定を得ることが困難だからです。
 
治療費が全て自己負担になり、かつ後遺障害の認定を得られない可能性があるものの、それでも症状に苛まれていたため通院を継続したが故に、後遺障害の認定が得られたケースでした。
 
我々弁護士も、医師が「治療が必要」と判断してくれているケースでは、保険会社と強く交渉をしていくことができます。
 
しかしながら、医師が治療が必要ないと診断しているケースは、かなり苦しいです。
 
ただ、個々の医師の判断が、常に正しいわけではありません。
残念ですが、交通事故での治療についての理解が不十分な医師が一部に存在することも事実です。
 
どう考えてもおかしいという程度に、早期に治癒だとか症状固定の診断をされてしまった場合であっても、状況によっては、転院して通院を続けるなどして、後遺障害の認定を受けられることもあります。
 
事故の大きさに比べて、医師からあまりにも早い段階で治癒や症状固定の診断を受けてしまったという場合でも、工夫次第で対処できる場合がございます。
事故の大きさの割に、あまりにも早い時期に治療終了とされてしまったような場合には、お気軽にご相談下さい。
 
弁護士 丹羽 錬
 

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当事務所は、交通事故の被害者側に特化した法律事務所です。交通事故事件に関する十分な専門性・知識・経験を有する弁護士が事件を担当致します。
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