弊所では、約3ヶ月に1度、所内検討会を実施して、各弁護士が担当している事案のうち、特徴的なケースについて、共有して意見交換をするようにしております。
そのことにより、事務所全体の交通事故や労災事故に関するノウハウについて、弁護士全員が共有できるようにしております。
令和6年10月16日の所内検討会では以下のような事案について、各弁護士が発表して、ノウハウを共有しました。
・自賠責への初回申請非該当、異議申立非該当で、自賠責保険共済紛争処理機構に申立をすることで、ようやく14級9号の認定を得ることができた事案
・症状固定までの通院期間が5ヶ月程度であるにもかかわらず、むち打ち14級が認定された事案
・自賠責非該当の醜状障害について、訴訟で後遺障害慰謝料110万円が認められた事案
・別冊判例タイムズ38によれば、過失割合10:90の類型の事故について、任意交渉で過失割合0:100で解決ができた事案
・代車期間中の休車損について、当方の請求どおりで損害が認められた事案
・確定申告書上、所得金額がゼロである場合に逸失利益が肯定された事案
・医師による症状固定日よりも裁判所認定の症状固定日が数年早まる場合に、前者を消滅時効起算日とした裁判例(名古屋地判平成30年2月20日)の紹介
・加害者無保険の場合に強制執行が必要となり、財産開示手続申立をした事案
・労災事故における安全配慮義務違反の設定についての意見交換
1人の弁護士が経験できることは、交通事故、労災事故に特化した弊所においても、限界があります。
しかしながら、4人の弁護士が経験したことを共有することで、4倍とはいかないにしても、自分だけで経験できることよりも遥かに多くのノウハウを学ぶことができます。
我々自身、弊所の代表として、交通事故、労災事故に特化して取り組みだして、約10年が経過しますが、それでもまだまだ知らないことは少なくなく、所内検討会の度に目から鱗の部分がございます。
人身傷害分野に特化して取り組み続けても、学ぶことは尽きません。
今後も研鑽を続けて、被害者の方々のお役に少しでも立つことができればと考えております。
代表弁護士 丹羽錬
代表弁護士 桝田泰司