【事例63】60代、女性、右足関節の機能障害等(併合12級)
当事務所のサポートにより併合12級認定、約1540万円で解決した事案
ご相談、ご依頼のきっかけ
スーパーの駐車場を歩行中に、高齢者の運転する車両に高速度で衝突されて、ご本人入院中とのことで、ご親族が今後の治療、後遺障害、賠償等について心配とのことで、ご相談にいらっしゃいました。
当法律事務所の活動
ご親族から事故状況を正確に把握するために、スーパーの防犯カメラを取り付けて欲しいとのご希望がございましたので、弁護士会照会をして、防犯カメラのデータの開示を受けました。
また、捜査機関の作成している刑事記録についても一式取り付けるように致しました。
ご親族は脳の障害が特にご心配とのことで、医療機関で受けておくべき検査等について、アドバイスをさせて頂き、適宜、検査を受けて頂きました。
被害者の方は、全身に骨折等が見受けられましたので、そちらの治療に主眼が置かれてしまい脳の損傷等について、気付くのが遅れることが懸念されましたので、注意が必要な状況でした。
適宜、脳のMRI検査等を受けて頂き、幸い、脳には異常が認められず、記憶障害等の症状もないとのことでしたので、ご安心頂くことができました。
大きな事故で軸椎骨折、左鎖骨近位端骨折、仙骨骨折、右脛腓骨遠位骨折等、骨折も全身に及ぶようなものでしたが治療経過は順調で、最終的に右足関節の可動域制限、頚部痛、多数箇所の醜状障害等を残して、症状固定に至ることができました。
醜状障害は多数箇所に及びましたが、自賠責保険の要件を満たさない状況でしたので、後遺障害として認定は受けられませんでしたが、慰謝料で考慮するように交渉する方針と致しました。
最終的に、後遺障害としては右脛腓骨遠位骨折後の右足関節の機能障害12級7号、頚部痛等14級9号で、併合12級が認定されました。
当法律事務所が関与した結果
事故の状況が状況でしたので、相手方保険会社から、早期に比較的合理的な提案がなされましたが、それでも不十分な部分がありましたので、粘り強く交渉を継続しました。
その結果、醜状障害についての慰謝料等も考慮されて、最終的に総額金1540万円で解決に至ることができました。
弁護士の所感
大きな事故で怪我が全身に及ぶような場合、整形外科の医師は分かりやすい骨折等の治療に集中してしまい、脳の障害が見逃されてしまうことが少なくないです。
本件では、ご親族が最初からそのことを懸念されていて、適宜、適切な検査を受けることができました。
一般的には、医師に任せておけば、必要な検査等は全て実施してもらえると思いがちですが、必ずしもそうでないことが少なくないです。
整形外科の医師であれば、自分の分野である整形の怪我の治療にしか目が行かず、脳の怪我が見逃されることも散見されます。
本件では幸い、脳の障害は見付かりませんでしたが、ご親族としては障害がないことを確認できたことで安心できたということでした。
急性期に検査を受けておかないと、後になってでは所見が消失してしまっているということもありえます。
大きな事故に遭ってしまって、後遺障害についてご心配がある場合は、お気軽にご相談下さい。
実際に依頼されるか否かは、相談後にお決め頂くのが一般的です。
遠慮なくご相談頂きましたら幸いです。