【事例70】20代、男性、顔面部の醜状障害(12級)
保険会社の提示20万円→当事務所のサポートにより12級認定、約470万円で解決した事案
ご相談、ご依頼のきっかけ
横断歩道を自転車で渡っていた際、右折車両に衝突されてアスファルトに叩きつけられたという事故で、通院を続けられて、保険会社から示談の提案があったが、納得できないので内容について相談したいとのことで、ご来所頂きました。
当法律事務所の活動
既に相手方保険会社から約20万円の示談案の提示がなされている状況でしたが、顔面部にアスファルトに叩きつけられた際にできた傷跡が残ってしまっていましたので、後遺障害を申請することをお勧め致しました。
まず、相手方保険会社から診断書等を全て取り付けて、これまでの治療内容等を確認致しました。
その上で、通院を続けられていた形成外科で後遺障害診断書を作成してもらうのが適正と判断されましたので、必要書類を準備して、医師への依頼の仕方等をお伝え致しました。
一旦、治療が終了していましたので、後遺障害診断書を作成してもらえるか懸念がありましたが、医師も顔面部に傷跡が残ってしまっていることは認識されていましたので、無事に後遺障害診断書を作成頂くことができました。
傷跡が残っているだけでなく、その部分に自覚症状も残ってしまっていましたので、後遺障害診断書にそのことも書いてもらうように、医師にお願いしました。
醜状障害の場合、相手方保険会社は、逸失利益を認めようとしないことが多いですので、醜状部に何らかの症状が残っている場合、そのことを自覚症状欄に書いてもらうことが重要です。
それによって、相手方保険会社も渋々、逸失利益をわずかでも認めることがありますし、訴訟等に移行した場合は判断に大きく影響を与えます。
実際、本件でも、自覚症状を記載することで、逸失利益に相当する金額を慰謝料に上乗せする形で解決することができました。
後遺障害診断書については弊所で確認して、必要なことが適切に記載されていましたので、申請をして、無事に12級14号が認定されました。
当法律事務所が関与した結果
12級14号が認定されていましたが、相手方保険会社からはやはり、逸失利益を全く認めない提案がなされました。
それに対して、就労への影響等を粘り強く主張して交渉を継続して、逸失利益相当額を慰謝料の増額として認めさせることができました。
最終的に、総額で約470万円の解決に至ることができました。
当事務所に最初に相談にいらっしゃった際の提示額は約20万円でしたので、約450万円の増額となりました。
弁護士の所感
弁護士が介入しない場合、後遺障害の申請を行うのは、相手方の保険会社となることが一般的です。
相手方保険会社も後遺障害が残っていることが明白な場合は、後遺障害診断書を郵送して後遺障害申請を促しているようですが、本件のように実際に面談しないとハッキリと分からない場合、必ずしも後遺障害申請を促していないように思われます。
本件についても、もし、ご相談にいらっしゃっていなければ、顔面部に醜状障害が残っているにもかかわらず、約20万円で示談に応じてしまった可能性がありました。
治療が終わって、相手方保険会社から示談案の提示があった後であっても、状況次第では後遺障害申請が可能な場合もございます。
後遺障害について少しでも懸念がある場合は、お気軽にご相談頂きましたら幸いです。