横浜地裁平成5年11月8日判決
事案の概要
昭和61年11月30日 受傷(停止中の被害車両に、加害車両が飲酒・仮睡状態で時速80㎞で衝突した事故態様)
昭和63年12月 末日 症状固定(裁判所の認定)
平成 2年 6月27日 症状固定(主治医の判断)
診断名
頚椎捻挫、頭部外傷
裁判所の判断
自賠責保険では後遺障害について、非該当と判断されているものの、原告の頭痛、項部痛、右肩痛、めまい、手の痺れ等について、後遺障害等級14級に該当すると判断しています。
判断の根拠
裁判所は、以下の事情を挙げて、原告の症状について、自覚症状が単なる故意の誇張ではないとして、後遺障害等級14級に該当するとしています。
①本件事故による衝撃自体が大きかったこと。
②整形外科に2年以上通院しても症状がなかなか改善しなかったこと。
本件は、自覚症状を裏付ける医学的所見は薄弱ですが、時速80㎞で後方から追突されるという甚大な事故態様であること、通院が2年以上続いたこと等が裁判官の判断に大きな影響を与えたと判断されます。