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桝田・丹羽法律事務所

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醜状障害(頭部、顔面、頸部、上肢、下肢、胸部、腹部、背部及び臀部)

 108.png醜状障害としては、頭部、顔面、頸部、上肢、下肢、胸部、腹部、背部及び臀部に一定範囲以上の瘢痕・線状痕・組織陥没が生じた場合が後遺障害に該当するとされています。
事故により直接生じたものだけでなく、手術や処置のために生じた醜状についても後遺障害認定の対象となります。
 
瘢痕とは、一般に線維組織が損傷または病変によって破壊され、正常な組織と置き換わった状態をいいます。
線状痕とは、線状の瘢痕をいい、組織陥没とは、欠損障害などにより組織に窪みが残った状態をいいます。
後遺障害の対象となる醜状は、人目に付く程度以上のものでなければならないとされており、瘢痕・線状痕・組織陥没であっても、眉毛や毛髪に隠れてしまう部分については、醜状に含まれないとされていることに注意が必要です。
 
醜状障害については、認定された場合であっても、労働能力の喪失について、保険会社が強く争ってくることが少なくありません。
被害者が、モデル、営業マン、ウエイター等、一定の容姿が必要となる職業に就いている場合には、労働に影響を及ぼすことは明らかですので、的確に主張、立証していく必要があります。

主婦に関しても、醜状障害による逸失利益を肯定した裁判例もあります。


当事務所では、保険会社が逸失利益を一切認めないような場合には、交通事故紛争処理センターへの申立、訴訟提起等の措置を講じるようにしております。
結果として逸失利益が一定程度認められることが少なくないですし、逸失利益が認められない場合でも、金額的には同等程度の慰謝料が認められることも少なくありません。
ご懸念がある場合は、お気軽にご相談下さい。


弊所で取り扱った醜状障害の解決事例の一部をご紹介いたします。
解決事例-醜状障害-

等 級

 障害の程度

認定基準

7級12号

外貌に著しい醜状を残すもの

①頭部のてのひら大以上の瘢痕、頭蓋骨のてのひら大以上の欠損
②顔面部の鶏卵大面以上の瘢痕、顔面部の10円銅貨大以上の組織陥没
③頸部のてのひら大以上の瘢痕

9級16号

外貌に相当程度の醜状を残すもの

顔面部の5㎝以上の線状痕

12級14号

外貌に醜状を残すもの

①頭部の鶏卵大以上の瘢痕、頭蓋骨の鶏卵大面以上の欠損
②顔面部の10円銅貨以上の瘢痕、顔面部の3㎝以上の線状痕
③頸部の鶏卵大面以上の瘢痕

12級相当

上肢あるいは下肢に、てのひらの大きさを相当程度超える瘢痕

上腕(肩関節以下)から指先まで、あるいは大腿(股関節以下)から足の背までにてのひらの大きさの3倍以上の瘢痕

12級相当

胸部及び腹部、または背部及び臀部の全面積の2分の1以上の範囲に瘢痕

同左

14級4号

上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの

上腕(肩関節以下)から指先までにてのひらの大きさの瘢痕

14級5号

下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの

大腿(股関節以下)から足の背までにてのひらの大きさの瘢痕

14級相当
        

胸部及び腹部、または背部及び臀部の全面積の4分の1以上の範囲に瘢痕

同左


※てのひら大は、指の部分を含まないてのひらの大きさです。
※顔面神経麻痺の結果として現れる「口のゆがみ」は外貌の「醜状」として取り扱われますので、12級に該当することとなります。